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高齢者が特に注意すべきオレオレ詐欺・還付金詐欺とは?特殊詐欺の手口一覧と対策を紹介

2026年3月2日

オレオレ詐欺や還付金詐欺のニュースやチラシを目にして、自分は大丈夫と思われる方は多いのではないでしょうか。特殊詐欺には幅広い手口があり、高齢者だけではなく幅広い年代の方が被害に遭ってしまっているのが現状です。

この記事ではシニア向けデジタルセキュリティ教室を運営する「でじすけ」が、特殊詐欺と呼ばれる犯罪の特徴や見破り方、対策方法などを解説します。

【この記事の結論】
・オレオレ詐欺や還付金詐欺などの特殊詐欺は、親族や公的機関の職員をかたり、被害者を信じ込ませて現金やキャッシュカードをだまし取る犯罪のこと
・AI音声の活用や、LINEのビデオ通話上で偽の警察手帳を見せるなど手口が巧妙化している
・犯人が多用するワードや手口を知り、家族間で事前に対策を話し合っておくのが有効

「でじすけ」は、仙台市で「シニアデジタルセキュリティ教室」を開催しています。シニア世代に特化した実践的な対策を、プロがわかりやすくお伝えします。どなたでも利用できて料金は無料ですので、お気軽に以下のリンクからご相談ください。

特殊詐欺とは電話やメールなどで身分を偽り金銭やキャッシュカードをだまし取る犯罪

特殊詐欺とは犯人が電話やメールなどで親族や公的機関の職員をかたり、現金やキャッシュカードをだまし取る犯罪の総称です。

警察庁によると、令和7年11月末の特殊詐欺の認知件数は約24,000件です。前年の同じ月と比較して、約+6,000件(約33%)も増加しています。被害件数でもっとも多いのがオレオレ詐欺で、約12,000件と全体の半分を占めています。

参考:特殊詐欺及びSNS型投資・ロマンス詐欺の 認知・検挙状況等について|警察庁Webサイト

詐欺被害が増えている原因のひとつが、手口の複雑・巧妙化です。そのため、常に最新の情報を知るのが、特殊詐欺の対策として重要となります。

特殊詐欺の手口10選とおもな特徴

警察庁では、特殊詐欺の手口を以下の10種類に分類しています。具体的には以下のとおりです。

  1. オレオレ詐欺: 息子など親族をかたり「会社のお金を使い込んだ」などと現金をだまし取る
  2. 還付金詐欺: 役所職員をかたり、医療費や税金などが戻るといった名目でATMへ誘導し、犯人の口座に送金させる
  3. 架空料金請求詐欺: 存在しないサービスの未払い金があるとメール・SNSなどで脅し、電子マネーなどで料金を支払わせる
  4. 預貯金詐欺: 警察官や銀行員をかたり「口座が犯罪に使われた」「医療費の過払い金がある」などの名目で暗証番号を聞き出し、キャッシュカードなどをだまし取る
  5. 融資保証金詐欺: 実際は融資しないにもかかわらず簡単に融資すると信じ込ませて、保証金の名目で現金を振り込ませる
  6. 金融商品詐欺: 価値のない未公開株や社債などを、儲かると信じ込ませて購入を持ちかける
  7. ギャンブル詐欺: 競馬の必勝法や宝くじの当せん番号などの情報料や、パチンコの打ち子の登録料などを名目に金銭を要求する
  8. 交際あっせん詐欺: 「女性紹介」などのSNS広告やメールなどから登録を申し込んできた人に登録料や保証金を要求する
  9. キャッシュカード詐欺盗(窃盗): 警察官や銀行員、大手百貨店職員をかたり、カードを確認するふりをして隙を見てすり替えて盗む
  10. その他の特殊詐欺: 上記に当てはまらないもの(新型コロナ関連の給付金詐欺など)

参考:特殊詐欺とは 警視庁

特殊詐欺の被害は個人だけではなく、企業でも報告されています。身に覚えのない連絡が突然きた際には、特殊詐欺を疑いましょう。

特殊詐欺=高齢者とは限らない理由

オレオレ詐欺などの特殊詐欺の被害者は高齢者だけ、というイメージをお持ちの方もいるかもしれません。高齢者のみの問題というのは誤りであり、今はスマートフォンを持つ全世代がターゲットになっています。

理由としては固定電話を持っていない人が増え、メールやSNS広告など被害の入り口が多様化しているためです。特にパソコン画面にウイルス警告を出してサポート料を請求する手口が拡大しており、警察庁も注意喚起しています。

また、ATMでの振込ではなく、電子マネー(ギフトカード)を購入させて番号を送らせるケースも増えています。

特殊詐欺の被害に巻き込まれないためには、詐欺だと見破る力が重要です。次からは、被害者の多いオレオレ詐欺と還付金詐欺の見破り方をご紹介します。

オレオレ詐欺を見破る方法

特殊詐欺の中で特に有名なオレオレ詐欺ですが、未だに多くの人が被害に遭っているのが現状です。被害者を焦らせて判断力を失わせるために、複数人の犯人による連携や、AI音声を活用するなど手口が巧妙化しています。

オレオレ詐欺を冷静に見破るためにも、次にご紹介する方法を知っておきましょう。

犯人の使う典型的なワードを覚える

オレオレ詐欺には、犯人が使う典型的なフレーズがあります。以下のワードを聞いた瞬間に「詐欺だ」と反応できるようにしましょう。

【主なフレーズ】
・交通事故を起こした、示談金を支払わないと逮捕される
・会社の金を株に使って失敗した、補填が必要
・不倫相手を妊娠させた、示談金がいる など

類似の被害として「お宅の子どもを誘拐した。身代金を指定口座に振り込め」といった誘拐を装った恐喝も発生しています。

偽の息子(孫)の話を信じ込ませるために、警察官や上司などを装う犯人の仲間から電話がくる場合もあります。

電話でお金の話が出たら切電してかけ直す

もし電話でお金の話が出たら一旦電話を切り、必ず登録済みの元の電話番号にかけ直して確認しましょう。警察官が示談の仲介をしたり、弁護士が電話のみで金銭を要求したりすることはありません。

お金の話をする際に「風邪をひいて声が変わった」「携帯電話の番号が変わった」という話があったらまず疑うのをおすすめします。

家族間での合言葉を決めておく

あらかじめ家族にしかわからない合言葉を決めておくのも、オレオレ詐欺を見破るのに効果的です。ただし、犯人は同級生名簿などの個人情報を手に入れている可能性があります。合言葉は、第三者に公開していない情報を選ぶようにしましょう。

具体的には、家族や身近な親戚しか知らない情報を選ぶのがおすすめです。たとえば夫婦の結婚記念日や母親の旧姓、昔よく行った店の名前などが挙げられます。

還付金詐欺を見破るための対策

還付金詐欺もオレオレ詐欺と同じく、複数人の犯人が連携してだますケースが増えています。国民生活センターによると、還付金詐欺に巻き込まれている人のうち約95%が60歳以上です。そのため、60歳以上の方やご家族は事前の対策をおすすめします。

「お金がATMで戻る」は100%詐欺と知っておく

税務署や役所、年金事務所などが、税金・医療費・保険料などを還付するためにATMを操作させることは絶対にありません。「携帯電話を持ってATMで手続きしてください」「今日中に手続きが必要」と期限をもうけて焦らせるケースも詐欺です。

近年ではATMに誘導せず、インターネットバンキングで手続きをするとだまし、口座番号と暗証番号を要求する場合もあります。

参考:還付金詐欺が増加しています!-ATMだけじゃない!ネットバンキングを使う手口にも注意-(発表情報)_国民生活センター

【参考】ATMの限度額を下げておく

還付金詐欺は被害額が大きい傾向にあります。「自分だけは大丈夫」と思っていても、言葉巧みに誘導されて判断力を失い、被害に遭うケースが非常に多いです。

そのため、あらかじめATMの限度額を下げておくと、万が一の際に被害の拡大を防ぎやすくなります。高齢者の家族は、一度限度額をチェックしておくのがおすすめです。

その他の警戒すべき特殊詐欺の手口

オレオレ詐欺や還付金詐欺以外に年齢問わず増えているのが、SNS型投資詐欺・ロマンス詐欺です。SNS型投資詐欺やロマンス詐欺は、1件当たりの被害額が1,000万円を超えるなど高額になる傾向があります。

被害者は男女ともに50〜60代が最多で、若い世代の被害も増えています。

参考:SNS型投資詐欺に注意!! – 埼玉県警察

SNS型投資詐欺は、有名人や投資家になりすました偽広告からLINEグループに誘導され、投資アプリなどからお金をだまし取られる詐欺です。

ロマンス詐欺はSNSやマッチングアプリで知り合った相手と恋愛感情や信頼関係を築いたのち、投資や送金を要求される詐欺です。

基本的に、会ったこともない相手からの金銭の要求は詐欺を疑いましょう。特に振込先が個人名義の口座であれば、詐欺の可能性が極めて高いといえます。

SNS投資詐欺の対策や手口をくわしく知りたい方は、以下のリンクを併せてご覧ください。

有名人を装う投資詐欺の事例が急増中!高齢者が狙われている理由と被害を防ぐポイント 

 今日からできる!特殊詐欺の被害から資産を守る方法

特殊詐欺に巻き込まれたくない、と思われる方は、以下のポイントを意識するのがおすすめです。

  • 公的機関の名前を出されても安易に信用しない
  • 相手先の電話番号を確認する
  • 通話内容を録音している旨のメッセージを流す
  • 一人で悩まず警察に相談する

犯人は被害者を孤立させてだますため、一人で悩まないことが特に重要です。特殊詐欺の被害に巻き込まれないための対策を、順に解説します。

公的機関の名前を出されても安易に信用しない

まず知っておいてほしいのが、公的機関を名乗る人物が必ずしも信用できるとは限らないという点です。警察官など公的機関の職員が「国際電話番号や非通知電話をかける」「SNSのメッセージ機能やアプリの通話機能を利用して連絡する」ということは絶対にありません。

たとえば岩手県では、LINEのビデオ通話上で偽の警察手帳や逮捕状を提示して本物の警察官と信じ込ませ、個人情報や金銭を要求する事例が発生しています。

非通知や国際電話番号、SNSなどから連絡がきた場合は特に警戒しましょう。

参考:【画像あり】公的機関、通信事業者、警察官をかたる詐欺電話の連続発生!|岩手県警察

相手先の電話番号を確認する

電話がかかってきたら番号を確認し、心当たりのない電話には出ないのも対策になります。犯人は判断力を失わせるために実在する会社や弁護士事務所、警察などの名前を出す場合があります。その場合でも一旦切電し、相手先の電話番号をチェックしましょう。

特殊詐欺は携帯電話や非通知電話、「+」から始まる国際電話番号からかかってくるケースが多いです。また、電話からLINEでの連絡に誘導される場合もあります。

国際電話が必要ない場合は「国際電話不取扱センター」への申し込みをおすすめします。「でじすけ」でも、国際電話不取扱センターの申し込みをサポートしていますので、お気軽にご相談ください。

【参考】

オレオレ詐欺 | 特殊詐欺の手口等紹介 | 警察庁・SOS47特殊詐欺対策ページ

家族の絆でSTOP!オレオレ詐欺 | 政府広報オンライン

通話内容を録音している旨のメッセージを流す

特殊詐欺の犯人は、証拠が残る録音を嫌がります。そのため、最初に通話内容を録音している旨のメッセージを流すと切電するケースが多いです。電話の機種によって設定方法が異なるため、詳細は説明書でチェックしてください。

一人で悩まず警察に相談する

詐欺は被害者を孤立させてだますのが共通する手口です。特に高齢者は迷惑をかけたくない思いから、ひとりで抱え込み被害に遭いやすい傾向があります。

犯罪や事故にはなっていないけれど、困りごとや不安があって警察に相談したい場合は、警察相談ダイヤル#9110の利用をおすすめします。

「でじすけ」でも社会福祉士・SPREAD情報セキュリティマイスターの資格保有者が、特殊詐欺に関する相談に対応しています。

高齢者向けデジタルセキュリティ教室の活用もおすすめ

現代社会において、スマートフォンは今や生活になくてはならないといえます。安心して使いこなすには、高齢者自身のデジタル技術への知識やスキル(デジタルリテラシー)を上げるのも効果的です。

デジタルセキュリティ教室は実際の詐欺メールの事例を見たり、スマートフォンのセキュリティ設定を学んだりといった実践的な内容が豊富です。

「でじすけ」は仙台市で「シニアデジタルセキュリティ教室」を開催しています。どなたでも無料で参加できますので、お気軽にお問い合わせください。

特殊詐欺(オレオレ詐欺や還付金詐欺など)のよくあるQ&A

ここでは、オレオレ詐欺や還付金詐欺などの特殊詐欺に関するよくある質問をご紹介します。疑問や不安がある方は、ぜひ参考にしてください。

Q1. お金を要求する電話がかかってきたら、どうすればいいですか?

A. すぐに電話を切り、家族や相手が名乗った機関(警察や市役所、銀行など)の代表電話番号を自分で調べ、かけ直して事実確認を行います。不安な場合は、警察相談ダイヤル#9110へ相談しましょう。

Q2. 固定電話を解約すれば詐欺は防げますか?

A. 最近はスマートフォンへのSMS(ショートメッセージ)やメール、SNS経由での詐欺も急増しています。固定電話の解約だけでは予防策として万全ではなく、スマートフォンのセキュリティ対策や詐欺の手口を知ることが重要です。

Q3. 非通知の電話には出ないほうがいいですか?

A.非通知の電話には出ないのをおすすめします。公的機関や企業が、重要な連絡を非通知でかけることはまずありません。

Q4. 家族ができる対策はありますか?

A. 日頃のコミュニケーションと「合言葉」を決めることです。「ペットの名前」や「昔の思い出」など、家族にしかわからない合言葉を決めておき、お金の話が出たら必ず確認するルールを作りましょう。防犯機能付き電話をプレゼントするのも有効です。

Q5. 最近増えている「サポート詐欺」とは何ですか?

A. インターネット閲覧中に、突然「ウイルスに感染しました」という警告画面と電話番号が表示され、電話をかけるとサポート料金として電子マネーなどを請求される手口です。画面の表示は嘘のため、ブラウザを閉じるか再起動して絶対に電話をかけないでください。

まとめ:オレオレ詐欺や還付金詐欺などの特殊詐欺に不安を感じたら抱え込まず相談しよう

オレオレ詐欺や還付金詐欺などの特殊詐欺は、AI音声やSNSを悪用するなど手口が年々巧妙化しています。そのため、高齢者に限らずスマートフォンを活用する全ての世代が警戒すべき犯罪です。

身に覚えのない番号からの着信や金銭を要求される電話は詐欺を疑い、すぐに電話を切って事実確認を行いましょう。

被害を防ぐには最新の手口を知り、留守番電話などの活用や家族間で合言葉を決めておくなどの対策が有効です。もし不安を感じたら、一人で抱え込まずに警察相談ダイヤル「#9110」へ相談しましょう。

「でじすけ」では、仙台市で無料の「シニアデジタルセキュリティ教室」を開催しています。高齢者福祉とデジタルのプロが対策をサポートしますので、以下のリンクからお気軽にご相談ください。