身寄りのない叔父・叔母の介護を頼まれたらどうする?対処法と役立つサービスを解説!
2024年9月21日
「独身の叔父に介護はよろしくと言われたけれど、荷が重い」「身寄りのない親戚から、面倒を見てほしいと連絡が来たけれど断りたい」
最近親だけではなく、おじ・おばなどの親戚に介護を頼まれて悩む方が増えています。本記事では親戚の介護を断りたいときの対処法や、役立つサービスを紹介します。
親戚の介護に関しては協力可能な範囲を決めておき、必要なサービスを導入して負担を軽減するのが重要です。本記事を読めば親戚に介護を依頼された際に、自身の負担を最小限にする方法が分かります。
当社SOCIARAS(ソーシャラス)では、見守りや生活支援、通院付き添いサービスを提供しています。生活のちょっとした困りごとにも柔軟に対応する「かゆいところに手が届く」サービスです。
「こんなことも頼んで大丈夫かな?」というお問い合わせでも大歓迎です。お気軽に下記のボタンからお問い合わせください。
叔父・叔母の介護を断りたいときの対処法
親戚の面倒は見たくないと思っていても、面と向かって断るのは気が引けるという方は多いです。無理して引き受けるのはリスクが大きいため、協力者を作ったりサービスを導入したりする対応をおすすめします。
無理に引き受けない
介護は長期にわたるケースも多く、引き受けるかどうかは慎重な判断が求められます。自身の親と年齢が近いおじ・おばであれば、介護も同時進行になりやすいためです。
特に子どもの頃に良くしてもらったり、親から頼まれていたりした相手だと無理をしがちです。自身の生活を優先すること自体が悪いことではなく、無理をしてもお互いつらい思いをしてしまいます。お互いのためにも、無理をしない範囲内で関与すると良いでしょう。
協力可能な範囲を決めておく
親戚の介護に関して、あらかじめ協力できる範囲を考えておくのをおすすめします。直接的な介護以外にも協力を依頼されるケースが多いのは、以下の内容です。
- 施設や入院など各種手続き対応
- 施設探し
- 通院や入退院、施設入所の付き添い
また、身寄りのない親戚が入院した際に、病院や役所からどのくらい協力できるか聞かれるケースもあります。「必要な書類のサインだけはする」「面会や通院の付き添いは良いが、金銭管理はしたくない」など決めておくとスムーズです。
他の親族と相談する
他の親族と相談し、協力することも大切です。親やきょうだいなどと分担して対応すれば、精神的なプレッシャーも軽減されます。
特に疎遠な親族の場合、親族間で責任を押し付けあうケースがあります。親族間で解決が難しい場合は、地域包括支援センターに相談するのも方法のひとつです。
地域包括支援センターへ相談する
地域包括支援センターは高齢者の生活や介護を支える相談窓口で、市町村が設置主体になっています。保健師や社会福祉士、主任介護支援専門員などの専門家に、介護や医療について無料で相談できます。
介護予防ケアプランを作成したり、必要なサービスを紹介したりするのも、地域包括支援センターの役割です。相談は本人だけではなく、家族や友人でも可能です。相談を希望する場合は、親戚の居住する地域にある地域包括支援センターに問い合わせてください。
エンディングノートの記載を勧める
病気や介護が必要になったときに備えて、エンディングノートの記載を勧めましょう。本人の希望を書いておいてもらうと、病気や介護、葬儀などの際に役立ちます。
親戚によっては、さまざまな理由で拒否する場合があります。「今は若い人でも書いている人が増えている」「認知症や病気になったときに、あると助かる」などと勧めると良いです。
注意点としてエンディングノートは、遺言書と違い法的な効力はありません。認知症や病気の程度によっては、記載自体が困難な場合もあります。
サービスの利用を勧める
親戚からなにかと頼られてしまい困る場合は、サービスの利用を提案しましょう。第三者にサポートを依頼すれば、親戚からの過度な依存を防げます。
買い物や掃除などの生活支援や通院時の付き添いを依頼すれば、負担を軽減するのに効果的です。第三者の介入が緩衝材となり、精神的にも楽になります。
身寄りのない高齢者を支えるサービスや制度
近年、身寄りのない高齢者に便利なサービスが増えています。親戚に面倒を見てほしいと言われたときに役立つため、ぜひ知っておいてください。
見守りサービス
見守りサービスを利用すれば安否を確認でき、緊急時にも対応しやすくなります。見守りサービスには人を介したサービスと、機器を用いるサービスがあります。
人を介するサービスの例は、訪問型見守りサービスや、配食サービスなどです。機器を用いた主なサービスは、以下のとおりです。
- 通報型見守りサービス:機器が異常を感知したり緊急時に通報したりすると、自宅まで駆けつけてくれるサービス
- カメラ型見守りサービス:カメラを設置し、継続的に見守る
- センサー型見守りサービス:家電やドアなどに設置したセンサーを通して、生活リズムを把握する
各サービスごとのメリット・デメリットは以下になります。
メリット | デメリット | |
訪問型見守りサービス (配食サービスも含む) | ・細かな変化に気づける ・コミュニケーションの機会になる ・なじみの人がくる安心感がある ・配食や掃除など他のサービスと組み合わせも可能 | ・訪問したときしか見守れない ・他人を家に入れるのに抵抗を感じる人もいる ・スタッフとの相性がある |
通報型見守りサービス | ・急病以外の緊急時でも対応してもらえる ・いつでも通報できる安心感がある | ・監視されている抵抗感 ・本人が通報できない状況では発見が遅れる ・費用がかかる |
カメラやセンサー型の 見守りサービス | ・24時間見守りができる ・サービス内容が豊富 ・介護保険の適応となる機器もある | ・監視されている抵抗感 ・停電や機器の不調に影響される ・細かな変化は分かりにくい ・急変時の対応が遅れやすい |
また、自治体によっては、緊急通報装置を貸与している場合もあります。予算や親戚の理解力、希望するサービスに合わせて選択すると良いでしょう。
参考:高齢者地域生活サポート事業(緊急通報装置の貸与)/奥州市公式ホームページ (city.oshu.iwate.jp)
生活支援サービス
掃除やゴミ出し、買い物代行などの日常生活をサポートするのが、生活支援サービスです。自費で利用できるサービスであれば、要介護認定がなくても申し込めます。
事業所によってはお墓掃除や電球交換など、幅広い要望にも対応してくれます。現在介護は必要ないけれど、生活上で困っていることがある場合に便利です。
通院付き添いサービス
通院付き添いサービスは、往復の送迎と待ち時間や診察時に付き添ってくれるサービスです。薬局への同行や、診察後の買い物などに対応している事業者もあります。介護保険内で利用するには、一定の条件を満たしている必要があります。
自費サービスであれば、自立している方や要支援の方も利用可能です。足腰に不安があったり、公共交通機関を利用できなかったりする場合、通院付き添いサービスをおすすめします。
身元保証サービス
施設入居や病院に入院する際には、身元保証人を決めてほしいと要求されるケースが多いです。保証人になるのを避けるには、身元保証サービスを利用する方法があります。
身元保証サービスは入院や施設入居、死亡時の手続きなどで必要な身元保証人を担うサービスです。本人に判断能力があっても利用でき、生活全般のサポートから死亡時までトータルでサポートを受けられます。
費用は身元保証サービス利用で30〜50万円、死後のサポートに30〜50万円が相場です。別途で月会費として、数千円かかる場合もあります。生活支援サービスに対応している場合、1時間3000円~5000円程度の別料金になるケースが多いです。
独身や子どものいない高齢者が増えている背景から、身元保証サービスを提供している事業者は増えています。一方でトラブルとなった事例も増えており、事業者選びには慎重な判断が求められます。
利用する場合はサービス内容や料金、解約時の返金など細かく確認してから契約しましょう。
成年後見制度
親と違い親戚の金銭管理や、手続きを代わりに行うには制限が多いです。特に認知症などにより理解力が低下している場合は、成年後見制度の利用をおすすめします。判断能力のある場合は任意後見制度、低下している場合は法定後見制度を利用します。
任意後見制度はあらかじめ任意後見人を決めて、代わりにしてもらいたいことを契約(任意後見契約)で決めておく制度です。法定後見制度は判断能力に制限のある人を対象に、財産管理や手続き、契約に伴う意思決定をサポートする制度です。
法定後見制度は判断能力に応じて「補助」「保佐」「後見」の3種類があります。法定後見制度の場合、後見人等が誰になるかは家庭裁判所が決定します。成年後見制度に関してくわしく知りたい場合は、各自治体にある権利擁護相談窓口で確認してください。
叔父・叔母の面倒を見られないときはサービス利用がおすすめ
おじ・おばを含む親戚に介護を頼まれたときは、無理して引き受けないことが大切です。対応できない部分は制度やサービスをうまく利用すれば、負担を減らしつつサポートできます。利用するサービス選びに迷われる際は、専門家に相談しながら選択すると良いでしょう。
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